平成18年は小学校に入る前の子どもたちの社会環境に、大きな変化の兆しが見え始めた年でした。
帯広市は、平成12年度から5年間の行財政改革計画も持っていました。その中で、保育所関係では平成13年度から先ず用務員業務の嘱託化に踏み切りました。平成15年には、市立北保育所の給食業務を社会福祉法人へ移行します。平成16年には、同じ方法で大空保育所とたんぽぽ保育所の給食業務を移行します。この経過を経て、平成15年には北保育所を、平成16年には大空保育所とたんぽぽ保育所の運営業務全般を社会福祉法人に移行したのでした。
その後も、市立保育所の民間移行は続きます。残念ながら、当時学校法には応募資格はありませんでした。でも、今はあります。葵学園は昨年(平成28年)応募しましたが結果は落選でした。
平成18年の変化の兆しをもう一つ紹介します。葵学園が運営する帯広の森幼稚園とつつじが丘幼稚園は、平成28年4月から「認定子ども園」に移行しましたが、この制度ができたのは平成18年6月でした。この制度の特色は、子育てに対する親の環境の変化に対応する意味合いを持っていました。しかし、幼稚園関係者には「幼稚園の保育園化」としか映らずあまり浸透しませんでした。当然、財政的なメリット、デメリットも大きな要素でした。
しかし国は、今まで幼稚園には認めていなかった「2歳児入園」を平成19年から可能とします。一クラスの定員を35人から30人に変更します。このことは、幼稚園にとって経営面からみて死活問題にもなるものです。必要園児数の確保に大きな影響を与えるからです。
そこで葵学園は、認定子ども園への移行は当面見送ることにして、先ずは教育方針にある「生きる力を身につける子ども像」を目指して、子どもの感性を育む特色ある教育の推進を全職員で再確認したのでした。
@ 年間200冊の絵本の読み聞かせを十分な事前準備をして取組むこと。
A 年間12曲以上の童謡指導を充実させること。
B 生命の大切さを学ぶ「人間だって動物ディ」を継続実施すること。
この三つを再確認されたのです。今日でもこの事業は継続されていますが、マンネリにならないよう全職員は常に中身の検討を怠ってはなりません。
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