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学校法人帯広葵学園 理事長 上野敏郎  

第65楽章 ―新しい園舎で出発―

 学校法人帯広源照学園は平成10年3月で一つの歴史を閉じます。そして、法人名を新たに『学校法人帯広葵学園』に変更し、「帯広の森幼稚園」と「つつじが丘幼稚園」を経営することになります。

 ところで、帯広の森幼稚園の誕生には物語があります。この幼稚園は、33年の歴史を数える葵幼稚園を「廃園」し、発足29年の葵南幼稚園に統合して誕生します。しかし、源照学園の言わば原点となる「葵幼稚舎」を起点とする葵幼稚園の職員と保護者の一部は、「廃園」を受け入れられないとする動きに出ます。理事会は、その「葵の伝統を守れ!」の交渉に何度も応じることになります。経営上成り立たない状況にあること、職員の解雇等の問題は生じないこと等々を説明しても理解を得ることができませんでした。その難しい交渉は何か月も続きました。

 そこで理事会は、葵幼稚園と葵南幼稚園を「対等合併」する提案をして収拾を図ります。この提案に対して葵幼稚園の「廃園」を拒む一部職員と保護者グループは、合併後の幼稚園名を「葵幼稚園」とすることを要求してきます。何としても「葵南幼稚園」に「葵幼稚園」が吸収される印象だけは阻止したかったのです。理事会は、この要求の背景にある内心には理解を示しても、行政手続き的には困難な要求だと説明します。つまり、新しく造る園舎の位置は葵幼稚園からは何キロも離れているのです。当時、道の考え方は建て替え等による幼稚園の移転は概ね1キロ以内となっていました。それ以上は、「新しい幼稚園」となり新たな申請が必要になります。そして当時の状況は、新しい幼稚園の申請が認められることはなかったのです。

 このように、様々な経過を経ながら理事会は次のような決断をします。先ず、法人名を「源照学園」から「葵学園」に変更すること、これは葵の伝統を守るとする方々の考え方を法人全体でそれを引き継ぐことを意味します。次に、二つの幼稚園名は園舎のある地域を考慮に入れることにしたのでした。その結果、葵幼稚園は廃止、葵南幼稚園は移転新築とし幼稚園名を「帯広の森幼稚園」に変更して葵幼稚園を統合することにしたのです。そして、「吸収」の印象を与えないようにするため、平成10年4月の入園式は「第1回帯広の森幼稚園入園式」とすることを提示し合意を見たのでした。


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